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スーちゃん主演の代表作「黒い雨(ブラックレイン)」 [オヤジのつぶやき]

スーちゃんが葬儀に出席するであろう方々やファンに対して、自分で録音した肉声のテープを事前に録音しメッセージを残していた。

それが会場で流された。

声色に張りも生気もなく、絞るようにして声にしていた。

それが死ぬ三週間前ということだ。

ランちゃん、ミキちゃんの弔辞もよかった。

解散してからミキちゃんは30年ぶりにテレビの前に出たということだ。

芸能界にありがちな見せる演出的なものが全く感じられず、自然な、悼む心が参加者全員にあることがわかる葬儀だった。

結婚して一年目で乳がんになったということで、20年ちかくもガンとともに生きてきたことになる。

常に死を身近に感じ、闘いつつ生きていたのだろう。

彼女の主演作で今村昌平監督の「黒い雨」という映画がある。

2011-4-27-3.png

この雨は、広島に投下された原爆の後で降った重油のような粘り気のある大粒の雨で、放射性降下物放射能を含んでいたので、この雨に濡れた主人公の矢須子が原爆症を発症して髪の毛が抜けたりして結局亡くなる、というもの。

1965年に出版された井伏鱒二氏の小説『黒い雨』を1989年に映画化。

高丸矢須子に扮した主演の田中好子の熱演は高く評価された、ということだ。

この作品には当時公開されていない未公開シーンがあるとのことで、DVD化に伴い挿入されているということだ。

未公開シーン
≪劇場公開された版やビデオ版ではトラックで矢須子が病院に運ばれる様子を重松が眺める場面でエンドロールとなるが、DVDのデジタルニューマスター版では、矢須子が生き延びて、原爆投下から20年後に四国の霊場をヤケドの四十男と共に巡礼として歩く、原作には無いエピソードが19分のカラー映像として描かれている。これは今村監督が当初付け加える予定で撮影した物だが、迷いに迷った末に完成した作品から削除した物である。その未公開カラー部分は、神が人間を見守る様な視線で主人公と戦後の日本人を描いている≫

ユーチューブで見ていてビックリ仰天したシーンがあった。

http://www.youtube.com/watch?v=wuK-pAfpyN0

有名な話だとは思うのだが・・・。

知らなかったが、お風呂の入浴シーンがいくつかあり、その中の一つは上半身ヌードになっていたということだ。

たぶん結婚前だから、乳がんになる前なのは確かだとは思う。

それだけ体当たり的な演技をしていたことに感動した。

少し話が芸能ネタみたいになってしまったが、

彼女が主演し評価を得て代表作のような映画が、放射能によって命を落とすというもので、

今、まさに福島原発事故により、放射能の恐怖に多く人たちが晒されている中でのスーちゃんの死という

いくつかの線が紆余曲折しながらも一点で交差した、という感覚があり、一つのメッセージになっていたように思う。

これが先日のつづきで、

彼女が亡くなったタイミングにいろいろなものを感じさせられ考えさせられた出来事だった。

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